因島土生町に住む、水彩画家・大橋博さん(81)の四国遍路スケッチ原画展が11月7日~30日、田熊町のギャラリー喫茶ブラームス(TEL0845-22-5112)で開催される。大橋さんの話を聞いた。
ふたり旅
四国遍路スケッチの旅を始める直接のきっかけは、高速道路料金の土日休日半額割引制度がスタートしたことにある。元々、四国八十八ヶ所寺巡りをしたいと思っていた。一念発起して巡りながらスケッチしようと挑戦することにした。
一巡目が平成20年7月から22年7月までの2年間。24年9月から二巡目に入り29年4月に終了した。7年をかけたスケッチの旅となった。
車の助手席には妻・千代子さんが座った。カーナビがないころで、地図を広げ道案内をしてもらった。妻の同行があってはじめて最後までやりきれたと思う。
寺のある風景
寺のある風景に魅せられいつかは描いてみたいと願っていた。そのなかでも、愛媛県西条市にある60番札所の横峰寺のたたずまいが一番気に入っている。妻も同様の感想をもった。
幸いにも若いころから山歩きが好きで、その経験から、階段や山道の多い札所に参るのが苦にならなかった。運転も好きである。
本紙せとうちタイムズにスケッチと紀行文が連載されたことが刺激になった。創作意欲がかきたてられ、寺巡りがいっそう楽しくなっていった。
作品の出来ばえには、いまひとつ満足していないが巡り終えたという達成感はある。気持ちとしては若いつもりである。体調を整えて来年には三巡目に挑戦したいと計画している。