2016因島水軍まつりの「火まつり」と「海まつり」が27・28日、しまなみビーチで行なわれ、6月末の「島まつり」と合わせて5万6100人が参加した。
「火まつり」では、「村上海賊」日本遺産認定を記念し、因島、能島、来島の水軍太鼓の競演が行なわれた。さらに松江武者なども応援に駆けつけた。
会場において、高垣広徳広島県副知事、愛媛県知事代理の菅豊正東予地方局長、平谷祐宏尾道市長、菅良二今治市長が挨拶した。
跳楽舞はねくらべには6団体150人が出場した。
「海まつり」の小早レースは、過去最多59チーム約1000人が出場し、熱戦を繰り広げた。
跳楽舞
大賞=スタジオSHIPおどり隊(3連覇)
優秀賞=因島北認定こども園パープルキャップス、因島南中跳楽隊
特別賞=とんとこ・とんとこ・とんてん隊、尾道市消防局にこらす、田熊おどり隊
小早レース
【1部】
- パッション
- 一世風靡
- くらげ
- 尾道高校ラグビー部ヤオーズ
- 田熊火消屋
- 41会
- 尾道市消防局にこらす
- 達磨
- Uー18
- HIRO
【レディース】
- 婆娑羅
- 紫電
- 小覇王レディース
【小学校】
- 因南魂~Guts~
- 因南魂~Fight~
- 栗北SOUL
【中学生】
- 因島南中学校「天」
- 一笑入魂SOUL1
- 因島南中学校「地」ホワイト
おかめはちもく
この4月、日本遺産に認定された「村上海賊」。これまで歴史小説の題材になってきたが、日本遺産という本格的な歴史文化と取り組むことになった尾道市は旧因島市をすっぽり包み込んで今治市と協議が必要となってきた。
そもそも愛媛県側の能島、来島と因島の「村上海賊」の勢力が強かったのは中世期から戦国時代で中国地方を治めていた毛利軍に加勢して勝利をあげていた。秀吉の時代になって「海賊禁止令」を出して山口県の大島へ封じ込めた。三島の村上海賊の勢いが毛利と共に衰退、それ以来、因島村上海賊一族は大島に移り住み歴代の菩提寺もある。
故竹下虎之助知事が、「海賊」を美化しないでほしい。それよりも世界に誇る本因坊秀策がいるではないか―とつぶやいたことがあった。韓国や中国沿岸部では「倭寇(わこう)=14―16世紀の海賊」と恐れられていたことが今も語られている。
一方では本因坊跡目で亡くなったのに碁聖本因坊と呼ばれる秀策流を残した天才棋士。胸を張って両者をたたえたい。
(村上幹郎)