あけましてお目でとうございます。
敗戦後七十年、ネガティブな情報ばかり集めることに心がけ八十の坂をよじ登って参りました。引き続き駄馬にムチ打ち続投する所存です。後押しのほどよろしくお願い申し上げます。
昨年の正月は、初詣に7000万人が出かけたと報じられる。といっても、すべてが神社というわけではない。その中で二―三割は寺院が含まれているはずだ。それにしてもその数は国家あげての大イベントといってもよいだろう。これだけを見ても日本が、「神道の国」であることは論ずるをまたない。
仏教が六世紀に異国から移植されたものとされるが、日本の神道は、はるか昔から山や風や太陽への素朴な自然信仰として八百万の神としてあがめたてまつり神々と一体ともなって生きてきたと考えていいだろう。昭和二十年の敗戦下で国家神道を反動思想などと作為的に避難されてきたが自国の神話も知らない国民が世界中のどこにあるのだろうか。初詣りの顔は生き生きとしていた。
(村上幹郎)