土生商船(株)、(株)ユーホー、(株)ハローズは23日、因島・上島・三原航路の因島モール桟橋を設置した=写真。浮桟橋の縦6メートル、横18メートル。渡橋の幅1.5メートル、長さ15メートル。続いて待合室と通路の工事を行い、12月1日の運用開始をめざす。
予定される便数は従来通り12往復。片道料金(大人)は生名―田熊330円、田熊―三原1000円、土生―三原1260円が予定されている。三原港最終便が午後9時10分から同10時頃に変更予定。
高速船の田熊町の因島モール寄港は、新しいサービスの開始となる。同モール周辺の島しょ部の生活文化の発展に繋がると期待されている。
とりわけ上島町と因島田熊町などの住民の通院、通学、買い物の利便性の向上である。
三原港から尾道総合病院(JA病院)や三菱三原病院などへの通院がしやすくなる。港から両病院への無料送迎バスが運行されている。
三原方面への通学者にも朗報である。自転車で桟橋に向かい、乗船することが容易になる。上島町の住民にとって、因島モールなどでの買い物が気軽にできるようになると予想される。
船が、車を使えない高齢者の外出の手助けになる。
因島モール桟橋の設置によって住民の期待が高まっている。因島田熊町の岡田公生さんは次のように語る。
「町の表玄関だった田熊港が復活するような気持です。生名や弓削の人も喜んでいると思う。田熊の活性化が全体の活性化に繋がれば良いですね」
田熊桟橋の定期船利用の終了は、1983年12月の因島大橋開通と同じ時期である。それまでは、因島―三原、因島―尾道の定期船が停まっていた。