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Channel: せとうちタイムズ(尾道市因島・瀬戸田地域の週刊新聞)
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ふるさとの史跡をたずねて【70】岩城八幡山城跡(愛媛県上島町岩城)

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岩城八幡山城跡(愛媛県上島町岩城)

因島総合支所の沖合にある亀島は竹島とも呼ばれ、竹島城跡のあるところである。そこの城主村上直吉は岩城亀山城主を兼ねていたと言われるので、まず岩城から訪ねてみよう。

岩城島の積善山は因島西部からいつも見えており、春は桜の名所として有名である。その時期を外せば対向車もほとんど無いので、車で登ってみよう。生口島の洲江港からフェリーに乗ると、上陸してすぐの所に登山口がある。頂上近くまで車で登り、山頂駐車場から少し歩く。山頂には展望台があり、ここからの眺望は抜群である。反対側に下山すると岩城港に出る。上島町役場岩城支所のあるところだ。港から東に見える小山が岩城亀山城跡で、岩城八幡山城跡とも呼ばれる。

海沿いの道を歩いて八幡神社を目指せばよい。石段はかなり長いので休みながら、玉垣に書かれた寄付者の名を見るのもよいだろう。往時の繁栄ぶりが伺える。

さてたどり着いたその境内が城跡で、本殿のあるところが中心である。広い敷地と海岸からの高さを考えると良い立地である。南へ進むと一段下がった廓跡があり、その先が海岸であるので、往時には何らかの通路があったに違いない。その跡らしきものもあるが、降りるには険しい。

向かいの赤穂根島との間の岩城水道を押さえていたことは十分考えられる。またその海流沿いの伯方島北東部の北浦にある大夫殿(たゆうど)城跡も、因島村上氏の支配下だったことを思うと、なかなか興味深い配置である。

(写真・文 柏原林造)

 


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