スズメ目ムクドリ科の一種で、全長24㎝、因島では留鳥で繁殖もしている。頭頂、背、翼と尾は黒褐色で、嘴と脚は黄橙色で、頭に不規則な白の斑があり、尾羽の根元あたりの上面(上尾筒)は白い。メスは全体に黒味が薄く、褐色に近い。
単独か2、3羽でいる事もあるが、電線や屋根に百羽近い群れで止まっている事もある。写真はムクドリのペアー。「ギャー」、「ギュ」、「キュル」など、うるさく鳴く。都市部の街路樹をねぐらにして巨大な群れを作ることがあり、迷惑がられている野鳥の一種でもある。
ムクドリの名前の由来としては、椋の木の実を食べるからという説がわかりやすいが、ムクドリは雑食性で、椋の実を選択的に食べるわけではない。「群れ来る鳥」の意味から転じて、ムクドリになったとの説もある。
ホトトギスがウグイスに托卵して繁殖することは、因島で見た野鳥【42】ホトトギスですでに述べたが、これは、他種の巣に托卵する方式で、卵の親は巣を作らない。この方式の托卵を真性托卵と呼び、効率の良い繁殖方法の一つである
一方、バン(因島で見た野鳥【42】で紹介)は、自分の巣で子育てをするが、他のバンの巣にも卵を産み、巣の持ち主に子育てさせることがある。これを種内托卵という。ムクドリも種内托卵の習性がある。これを詳しく調べた山口恭弘(筑波大学学位論文要旨、1998)によると、ムクドリは、種内托卵によっては繁殖の効率は上がらない。想像するに、産卵が近づいても巣がないとか、卵が多すぎそうだとかの理由で、止むを得ず、”ひとさま”の巣に産卵しているのかもしれない。
世界では、同種托卵をする鳥は、少なくとも16目234種いる(ギル、鳥類学)。この習性が真性托卵に変化(進化?)したとすれば、真性托卵もさほど突飛な習性でもないような気がする。
(写真・文 松浦興一)
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